2006年08月12日

抽象化と集合

 物理的特徴: 男性、背が高い、男前、スタイルがいい、32歳
 性格的特徴: 話が上手、女性にやさしい、人に気を使う、女性にも男性 にも人気がある
 能力的特徴: 語学が堪能(英語と中国語)、MBA取得
 所与の所属的特徴: 山田という家族の一員、東京で生まれ育った、資産家の息子、次男、上に兄が一人
 選択による所属的特徴: 東京大学卒業、ハーバード留学、年収1000万、大手金融系会社に勤務
 所有物的特徴: 都内に自分のマンションをもっている、車はセルシオ

 これらの太郎の特徴の中で、名詞として抽象化表現の核の文言として使えるのは、

 男性
 次男
 息子(「資産家の」は形容詞であるためあえてはずします)

です。
 あと、「山田」も核としては使えそうですが、太郎は山田太郎であり、「太郎」と「山田」は同値であるとして今回は外します。

 そして、これら3つ以外の特徴を抽象化表現での核にすると変ですね。
 このように、特徴を抽象化表現に転用するとき、なぜ核に使える特徴と修飾にしか使えない特徴に分かれてしまうのでしょうか?
 答えは「集合」という概念にあります。「男性」は「男性 ⊂ 人」 という集合関係の中に存在できます。また、「次男」、「息子」は、「次男・息子 ⊂ 家族」という集合関係の中に存在できます。

 「32歳男性」は「32歳の人」
 「東大卒大手金融会社勤務の男性」は「東大卒大手金融会社勤務の人」

のように男性を人に置き換えることができます。また、

 「都内に自分のマンションを持っている息子」は「都内に自分のマンションを持っている家族」

と息子を家族に置き換えることができます。
 部分集合である「男性」や「息子」を、その全体集合「人」や「家族」に置き換えることができるのです。
 ところが、抽象化表現に転化するとき修飾にしか使えない特徴はこの集合関係をつくるのが難しいのですね。たとえば、「話が上手」これの全体集合は何でしょう? すぐ頭の中に浮かんでこないですね。

次回は、このあたりのことについて検討してみましょう。
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