2006年08月19日

なぜ、思考手順のノウハウ伝達が難しいのか

 前回の記事で、「最近あった例で」抽象化の思考手順の具体例を説明しましたが、この記事を書くときにあることに気がつきました。
 それは、つい最近の例の他は、思考手順の具体例をまったく思い出せないという事実です。抽象化をした結果として出来上がったルールは思い出せるのですが、そのルールにどうやってたどり着いたのかを思い出そうとしても、さっぱり思い出せない。どうも私たちの脳は、限られた記憶容量を無駄なく使うために思考した結果は記憶するけれど思考の過程は忘れるように出来ているらしい。実は、このことが、思考手順のノウハウを人に伝えることを難しくしているのだと思います。
 何か物理的な物を作るときの手順も、それをやっていないときに、手順を思い出しながら言葉で説明して伝えるのはのはむずかしい。でも物を作る手順は外から見えるので、作っているところを他の人が見れば伝わるし、ビデオで撮影すれば記録することも可能です。でも思考手順は外から見えないので、思考している本人が思考している瞬間または直後にそれを言葉にして説明しない限り、他の人には伝わらないし記録することもできない。
 結局、ノウハウを伝える側に「思考している瞬間または直後にそれを言葉にして、記録する」能力・努力を要求する、ということが思考手順のノウハウを人に伝えるということの最大の障害なのではないかと思います。
posted by koppe at 10:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 90.最近の出来事から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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