2006年06月06日

2種類の「参照」の正体は?

 コンピュータの世界での「登録・更新・参照・削除」の4対言葉ですが、「参照」は厳密にいうと2つの意味に分かれています。
 たとえば、Widnowsのエクスプローラで「マイドキュメント」を開くと、「マイドキュメント」の中にあるフォルダやファイルの一覧が表示されますね。これが1つめの参照です。仮にこれを「一覧参照」と呼ぶことにしましょう。一覧の中にあるファイル1つをダブルリックすると、そのファイルの中身が表示されますね。これが2つめの参照です。通常ファイルを操作するときは、まず「一覧参照」をして、同じ名前のファイルがあるのか無いのかを判断しています。
 このように、「参照」を「一覧参照」と「参照」の2つに分けると、「登録・更新・参照・削除」は、フォルダ内にファイルがあるかないかを判断する「一覧参照」と、その中に存在しないことが判明したファイルを新たに作成する「登録」、その中に存在することが判明した特定のファイルの「参照・更新・削除」の3つのグループに分かれることになります。
 mokurenさんが「参照」と「登録・更新・削除」は別のMECE的分類軸ではないかと書かれていますが、特別視した「参照」から「一覧参照」を分離すると、このような分類の仕方も出てきました。周知の分類と思っていた「登録・更新・参照・削除」が、見方によっていろいろ違った分類になるのが面白いですね。

2006年06月05日

「参照」の異なる二つの意味は合わせ鏡

 こうしてみると、この「参照」だけは、「登録・更新・削除」とどうも位置づけが異なるように思えます。
 このことに関しては、水隅さんからもゲストブックのほうで指摘(詳細は「知的生産性探求塾ゲストブック」を参照)をいただいておりますが、私なりの解釈をここで表明させていただきたいと考えております。
 
参照するという動作はそもそも何のためにするのでしょうか?

・一つは、今まで議論してきた、存在するか否かを認知するためにするということ。
・もう一つは、ある何かをするために必要な情報を手に入れるためにするということ。

 この二つはレベルが違いますね。ある情報を手に入れようとしてその情報を参照するためには、その情報が存在することを予め知っておく必要があります。そして、この予め知っておくということは、それが存在するか否かを参照して知ることができます。
 しかし、その情報が存在するか否かを参照するためには、その情報が存在することを予め知っておく必要があります。おや、話がややこしくなってきましたね。このまま話を進めると無限の繰り返しになってしまいますね。二つの異なる参照の意味はまるで合わせ鏡のようです。
 「登録・更新・削除」に関しては、合わせ鏡になるような異なる二つの意味が存在しないと思うのですが、間違っているのでしょうか?koppeさん。

 このような観点から見ても、「参照」は「登録・更新・削除」と同じレベルに扱ってはいけないものなのではないのでしょうか? 一見、コンピュータの世界では「登録・更新・参照・削除」は4対言葉として一般化しており、マーケティングの4Pと同じような位置づけで使われています。しかし、突き詰めて考えると、「参照」は「登録・更新・削除」とは別のMECE的分類軸であると解釈したほうがよさそうです。
posted by mokuren at 01:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 8.登録・更新・参照・削除 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月04日

「存在しない状態」は主観の世界

 結局、「存在しない状態」と言うのは、見ればわかるという単純認知ではなく、人間の思考がつくりだした仮想現実であるともいえるのではないでしょうか? 少し哲学的な表現になりますが、仮にすべての世の中を見通すことができ、かつ、客観視だけしかできない存在がこの世に存在すると仮定します。そのような存在が認知できるものは、「存在するようになる」、「存在する」、「消滅する」だけであり、「存在しない状態」を認知することはできないのではないのでしょうか? 「存在しない状態」は極めて主観的な認知であると言えると思えるのです。 それが、その他の「存在するようになる」、「存在する」、「消滅する」と大きく異なるところと思えます。
 では、この特殊な状態である「存在しない状態」を「登録」「削除」「参照」「更新」という観点から再点検してみましょう。

登録:
 存在しない状態から存在する状態に変化するのですから状態ではなく動作となり、「存在しない状態」には当てはまりません。

削除:
 存在する状態から存在しない状態に変化するのですから状態ではなく動作となり、これも「存在しない状態」には当てはまりません。

参照:
 これが曲者です。「存在するそのもの」を参照することはできませんが、「そのものが存在しない」という状態を参照することができます。換言すると、この観点の参照ができないのであれば、そもそも「存在しない」という状態そのものを認知することができないのではないのでしょうか? ただし、客観的ではなく主観的な観点からであることを添え書きすることが必要だと思いますが。

更新:
 存在しない状態のものを更新することはできませんね。仮にその状態にたいして変化を加えることを更新だとしても、それは登録になってしまいます。決して更新にはなりません。

 Koppeさん、いかがですか。koppeさんの言われた「芋づる式分解」を、この観点で一度紐解いてみませんか?

posted by mokuren at 10:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 8.登録・更新・参照・削除 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月31日

存在しない状態とは?

 「存在しない状態」をどのように認識するのでしょうか? 改めて考えてみると結構難しいですよね。もともと存在しないのであれば、そもそも存在しないと認識すらしないのではないのでしょうか?
 「存在しない」ということを認識する方法は大きく分けて次の2種類あると思われます。

1.「存在する状態」が予め認識されており、時間の経過の中で、それがなくなったときに「存在しない状態」であると認識される。

2.「存在するもの・こと」を分類や体系化することによりその分類や体系の中で「存在するもの・こと」が埋まらない領域を見つけたとき。

 まず1ですが、生後すぐの赤ちゃんは認識できないそうですが、生後数ヶ月か1年程度か忘れましたがそれくらいの期間で自然と認識できるようになるそうです。その意味では認知の基礎的能力であり、その認識をすること自体に思考をほとんど要しません。ただし、まったく同じではなく類似すると言う観点から考えると、今、存在しないという状態が、過去に経験した「存在するものが存在しなくなる」というものに関係付けられてはじめて認識されます。ここで思考が必要となってきます。
 次に2ですが、これは思考が必ず必要です。たとえば、すでにあるものやことが複数存在し、それを縦横の2つの分類軸の表で分類してみると、埋まらないセル(升目)が出てくる場合があります。そうすると、ここに何か存在するはずだけど、それが今存在しない、というような観点が出てきます。この分類軸を導き出すところに思考が必要となります。また、これは1とは逆に思考の簡略化ができます。それはすでに先人が考え出した分類軸を当てはめてみるという方法です。ロジカルシンキング系書物のMECE的分解の例などでよく紹介される「マーケティングの4P」とか「人・物・金・情報」などはそのような簡略系の一例といえるのではないでしょうか?
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2006年05月28日

動作と状態の公理?

 Koppeさん、話題をしばらく引っ張って入ってくれてありがとうございました。「登録・削除」「参照・更新」の話題をだされてから、それに違和感を持ち、その理由がすぐに言えなくなって今日までたってしまいました。それに対する私の意見がやっとまとまってきたのでこれから書きます。

 「登録・削除」「参照・更新」の区別は確かに「データの存在自体を変更する」、「データの存在自体は変更しない」で分けることはできます。しかし、どうもすっきりしないのですね。理由はどうも「登録・削除」は反対の意味での対義後であるにもかかわらず、「参照・更新」はそうなっていないところにあるような気がします。
 まず、「登録・削除」を分析してみましょう。これは動作動詞の名詞形ですね。これをもっと抽象化して表現すると「存在するようになる」「消滅する」と言い換えることができます。そうしますと、あれあれ、それらの動作をつなぐものは何? っていう疑問が頭に浮かびませんか? そうなのです、「存在しない」、「存在する」と言う状態がありますよね。
一般的に、反対の意味の動作の対があるならば、その動作の間に、その結果としての反対の意味の状態の対が存在します。
 
上の例では

「存在するようになる(動作)」
  ↓
「存在する(状態)」
  ↓
「消滅する(動作)」
  ↓
「存在しない(状態)」

となります。
 このような4つの関係は特に数学でいうところの公理と同じ位置づけとしてよいですよね。この世に存在するすべての「もの・こと」に当てはまることですから。
 では、この関係を「登録・削除」「参照・更新」にあてはめてみましょう。

「存在するようになる(動作)」―――→ 登録
  ↓
「存在する(状態)」―――――――→ 参照・更新
  ↓
「消滅する(動作)」―――――――→ 削除
  ↓
「存在しない(状態)」――――――→ ?

 「参照・更新」はkoppeさんの「データの存在自体は変更しない」の表現を尊重して「存在する」に当てはめてみました。そうすると、「存在しない」にたいして当てはめるものがないのですね。このことをどう考えればよいのでしょうか?

続きは次回に書きます。

posted by mokuren at 19:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 8.登録・更新・参照・削除 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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