2006年05月20日

関係と属性

 2006年05月14日の記事でもう一つ気がついたことがあるので、もう少し続けます。
 その記事で分解した処理の中に、
「FAX出力形式のデータを送信待ちボックスに入れる」
「送信が成功したら(FAX出力形式のデータを)送信済みボックスに入れる」
「送信が失敗したら(FAX出力形式のデータを)エラーボックスに入れる」
という記述があります。この記述の中にある、「FAX出力形式のデータ」と「送信待ちボックス」「送信済みボックス」「エラーボックス」との関係はどうなっているのでしょうか?

 プログラム的にいうと、それぞれのボックスに入っている「FAX出力形式のデータ」は、まったく同じデータです。しかし、「送信待ちボックス」に入っている「FAX出力形式のデータ」は、ただの「FAX出力形式のデータ」ではなく「送信待ちFAX出力形式のデータ」であり、「送信済みボックス」に入っている「FAX出力形式のデータ」は、「送信済みFAX出力形式のデータ」です。「FAX出力形式のデータ」だけをみても「送信待ちFAX出力形式のデータ」かどうかはわかりませんが、「送信待ちボックス」と「FAX出力形式のデータ」とがあって、その間に関係があることがわかって初めて「送信待ちFAX出力形式のデータ」であることが分かるのです。
 このように、「FAX出力形式のデータ」に付加された「送信待ち」という表現は、「何かとの関係において対象に付加される属性」といえるのではないでしょうか。
 
 さらに別の例で考えて見ましょう。ここに2つのたまねぎと2本のにんじんがあるとします。この状態でこれらを分類しようとすると、たまねぎ同士、にんじん同士の分類しか思いつきません。ここで、たまねぎの1つとにんじんの1つでカレーを作ろう、残ったたまねぎとにんじんでサラダを作ろうと思ったとします。すると、先ほどまでただのたまねぎとにんじんだったものが、「カレー用のたまねぎ」「サラダ用のたまねぎ」「カレー用のにんじん」「サラダ用のにんじん」にかわります。
 つまり、それを使って作る料理と結びつけたとたんに、それぞれに「カレー用」「サラダ用」という属性が付加され、新たに「カレー用の食材」「サラダ用の食材」という分類ができるようになったのです。

 私が普段やっているMECE的分解では、この「何かとの関係において対象に付加される属性」を手がかりにして分解することが多いような気がしますが、mokurenさんはどう思いますか?
posted by koppe at 23:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 7.具体例からMECEを紐解く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月17日

「動作」系の関係の違い

 と、あっさりmokurenさんに頼るのもあまりに根性なしなので、もう少しがんばって自分なりに紐解いてみたいと思います。
 前の記事であげた分解作業は何MECEになっているのか、まず「登録、削除、参照、更新」機能で考えて見ましょう。

 以前、5月4日の「2枚の写真」の記事で、「関係は2つ以上の対象の間にあるなんらかのつながり」で、関係の種類には、(1)1枚の写真に2つの対象が写っていて初めて存在が分かる「状態」系の関係と、(2)時間をおいて写した2枚の写真を比べて初めて存在がわかる「動作」系の関係があるというような話をしました。
 さて、「登録、削除、参照、更新」機能はそのどちらに当たるでしょう?

 登録、削除、参照、更新の違いは、前の記事で書いたように、対象データを操作する前と操作したあとの状態の違いにあるので、(2)の「動作」系の関係に当たると思われます。mokurenさんが分析していた「人、物、金、情報」の違いである「流れの速さ」も2枚の写真の違いと考えると移動した距離の違いということができますね。ということは、「動作」系の関係の違いは2枚の写真の間の「変化の種類」と言えると思います。
 では、変化の種類にはどのようなものがあるかといえば、「出現」「消滅」「変形」「増加」「減少」など、実はそれほど数が多くないのではないでしょうか。とすると、変化の種類をMECE的分解であげることができれば、「動作」系の関係のMECE的分解が簡単にできるようになりそうな気がします。
posted by koppe at 20:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 7.具体例からMECEを紐解く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月14日

これは一体何MECE?

 なるほど、「流れる」という関係の属性が「速さ」ですか。面白い考え方ですね。
また、mokurenさんが試してみた、実際に使われているMECEを「なぜこれはMECEになっているといえるのか」という視点で分析してみると、新しくMECEを作るときのヒントが見つかりそうです。
 そこで、私が仕事の中で使っていると思われるMECE的分解の中で、どういうMECEなのか良く分からないものがあるので、それを紐解くのを手伝ってもらえませんか?
問題のMECE的分解は、プログラムの仕組みを明確化するときの作業に使っています。
たとえば「伝票を顧客にFAX送信する」というような機能を実現するための仕組みを明確化するには、その機能を分解して、どんな処理をどのくらい作るかの見当をつけていきます。
機能分解する作業は、たとえば「伝票を顧客にFAX送信する」機能の場合、およそ以下のような手順でやっています。

(1)まず処理の入力と出力を確認します。
ここでは、入力は「伝票データ」、出力は「顧客にFAXを送る」です。

(2)次に入力から出力するまでに必要な処理を考えます。
「伝票データをFAX出力形式に変換する」
FAX送信は時間がかかるので、直接FAX送信はせずに
「FAX出力形式のデータを送信待ちボックスに入れる」
「送信待ちボックスの古いデータから順番に引き取って処理する」
「FAX出力形式のデータをFAX送信ソフトに渡す」
「FAX送信ソフトがFAXを送信し、結果を返す」
「送信が成功したら送信済みボックスに入れる」
「送信が失敗したらエラーボックスに入れる」

(3)上記の(2)で新たにデータを蓄積するための「送信待ちボックス」「送信済みボックス」「エラーボックス」が出てきたので、それぞれのデータを操作する機能が必要ないかを考えます。その機能とは「登録する機能」「参照する機能」「更新する機能」「削除する機能」で、これらをmokurenさんの記事と同じように2×2に分類するなら以下のようになるでしょうか。
・データの存在自体を変更する
 - 登録  「存在しない」を「存在する」に変更する。
 - 削除  「存在する」を「存在しない」に変更する。
・データの存在自体は変更しない
 - 参照  データの内容を変更しない。
 - 更新  データの内容を変更する。

(4)分解した結果、新たに登場して来た処理やデータについて、(1)や(2)や(3)を繰り返します。

(3)は類似しているものが並んでいるので、今までのMECEの考え方にはまりそうです。
(1)や(2)は一見すると類似しているものが並んでいるわけではありません。分解している本人が言うのも変ですが、一体どんなMECEで分解しているのでしょう?
ということで、mokurenさんアドバイスをよろしくお願いします。
posted by koppe at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 7.具体例からMECEを紐解く | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月13日

2分割の2分割

 ところで、この「企業=人・物・金・情報」なのですが、MECE的に分解されているとするとレベルがあっていることになりますよね。MECEの例などでよく引き合いに出されているマーケティングの4P(プロダクト、プライス、プレイス、プロモーション)なども同じような感じですが、すでに歴史をもったこのようなMECE的分解のフレームワークは疑いもなく同一レベル観で分解されていると思えてしまいますよね。
 しかし、それは本当にそうなのでしょうか? ある物事を新たにMECE的分解しようとしたとき、きれいに4分割できたことなんて本当にありますか? 少なくとも、私はすんなり4分割などできたことがありません。2分割はできます。3分割、ここですでにおかしくなります。3分割のうちの2つは「それとそれ以外」や「対概念(前後など)」の言葉で表される概念で分解できるのですが、3つ目はどうしても最初の2分割とは異なった軸での分解になってしまいます。まして4分割にもなれば不可能に近い領域にとびこんでしまったような感じさえしてしまいます。
 「企業=人・物・金・情報」について結論から言うと、これは同一レベル観で分解されていないと思っています。企業という器に対する流入・流出の軸で分解されていることは分かりましたが、4つに分解される前に実は2つにまず分解されるべきだと思います。それは、物理的に存在するものと存在しないもの区別です。
人・物は実体があります。しかし、金・情報に実体はありません。人間にとっての概念であり記号です。
 したがって、この2分割があり、それをさらにそれぞれ2分割してできたものがこの4分割であると考えたほうがよさそうです。

企業
 実体あり
  人
  物
 実体なし
  金
  情報

という2分割の2分割になっているのですね。いきなり4分割など無理だというあなた(私もそうですが)、このように4分割というのは2分割の2分割からできていると考えるとなんだか安心できませんか?
posted by mokuren at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 6.関係とは何か | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月10日

関係の属性の使い方

 紐解き方に何か違和感がありますねえ。MECE的分解を行う時に、インターネット検索で一番多いというような多数決的な決方は少し変ではないですか。それも一つの方法だとは思いますが、それしかないのであれば多数決的な決定ができないときどうするのでしょうか?また、少数から生まれる新たな発想を生み出すような分解方法がそこから生まれてくるのでしょうか?
 一度MECEの観点から、もっと一般的な例に類似性のフレームワークを当てはめて検討してみましょう。企業=人・物・金・情報などいかがでしょうか。
 人・物・金・情報は企業の要素をどのような視点で分解しているのでしょうか? ・・・・・・?。いざ、それを問いかけてみるとそれがなんだかよく分かりませんね。このようなとき、この世に存在する万物に共通して関係するものをあてはめて見ます。・・・・・? それは時間です。時間と言うものは人間の認識において常に付いて回ります。静止しているものも動作しているものも、時間の経過があるから、静止とわかるのであり動作していると分かるのです。写真では正確に静止しているのか動作していのか分かりませんよね。分かるという声もあるかと思いますが、それはその写真の内容と自分の経験を照らし合わせて静止しているはず、動作しているはずと思考回路が働いているからそう思えるのであって、そのような背景知識なしに写真の内容を見ると静止しているのか動いているのか分かりませね。
 話を元に戻して、人・物・金・情報を時間という関係からどのような類似点があるか紐解いてみましょう。関係とくれば動詞ですね。その視点から見えてくるものは「流れ」です。人が流れる。物が流れる。金が流れる。情報が流れる。「人が流れる」は少し苦しいですが、それでもその意味で「人が流転する」という表現は使われますよね。
 次に流れという動詞で関係づけられる属性としての副詞を考えて見ましょう。・・・・・・。速く→速さがありますね。この観点から人・物・金・情報を見ると、
 人 : より遅く流れる
 物 : 遅く流れる
 金 : 速く流れる
 情報 : より速く流れる
となります。
 結局、企業=人・物・金・情報というMECE的分解は企業というものに対して、流入したり流出たりする物事を速さの違いの観点で分解しているのが分かります。また、この流入したり流出たりするものと言う観点が分かれば、この4つ以上無いことが分かりますね。
 このような企業=人・物・金・情報のようなMECE的分解のフレームワークがすでに存在しないものは、この逆の思考過程をたどればよいのです。
posted by mokuren at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 6.関係とは何か | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月05日

苦手な「関係」は克服されたか?

 mokurenさんに関係とは何かを紐解いてもらいました。そろそろ、私の苦手の克服法にたどりつけてもよさそうな気がします。

 私にとって「関係」が苦手な理由は、「目的に対して適切な結果を得るために、無数に存在する外枠の選択肢の中から、適切なズームアウトの方向と距離の組み合わせを見つけるのが難しい。」ということでした。ここで、今までの議論をベースに外枠の見つけ方を考えて見ます。

 まず、MECEはカテゴリ分けですから、MECEの土台になる外枠はなんらかの類似性のあるものの集合になります。

類似性があると判断するフレームワークは以下の4つと想定されました。
・要素が似ている
・属性が似ている
・関係が似ている
・関係の属性が似ている

これらの類似性のフレームワークのどれを使って外枠を決めるのか?1つづつ見ていきます。
 「要素が似ている」は、「2006年04月18日 具体例の挙げ方」の記事で述べた、露出を水道にたとえた説明に当てはまりそうです。
 「属性が似ている」は一般的なカテゴリ分類なので、これが外枠を決めるときに一番使えそうです。
 「関係が似ている」は、ロジックツリーのように欠落している対象を次々に見つけ出していく時に使えそうです。
 「関係の属性が似ている」はちょっと思いつかないので、別の機会に考えることにします。

「属性が似ている」というフレームワークが使えそうなので、これを頼りに、外枠を決める手順を考えて見ます。

 「Webサイトの中で」「自分たちのサイト位置づけを明確にしたい」という目的のための外枠は「自分たちのサイト」の属性のどれかが似ているものの集合になるはずです。
 そこで、まずは「自分たちのサイト」の特徴となる属性をいろいろあげてみます。
「サイトのテーマ」という属性として「知的生産性の向上」、「サイトの内容」という属性として「わかったつもり」「思考法」「MECE」など、「記事の書き方」という属性として「共同執筆ブログ」などがあげられます。

 次は、これらの属性の中からいずれか1つを選ばないといけません。選ぶべき属性は自分たちのサイトの位置づけを明確にするために一番適切なもの、ということになりますが、属性だけを見比べていても何も判断できないので、それぞれの属性で似ているデータを集めてみます。具体的にはWeb検索でこれらのキーワードを検索してみて、検索で引っかかったサイトの内容を見ていきます。
 実際に検索してみると、「知的生産性」というキーワードだと、IT、本、セミナーなど商業サイトばかりが引っかかるので面白くありません。「わかったつもり」だとデータが少なすぎます。
 結局「MECE」で検索した結果が一番バランスがよさそうなので、とりあえず「サイトの内容がMECEに関するもの」という属性を選択してみることにします。

 ということで、何とか「MECEに関するWebサイト」という外枠にたどり着いたようです。

ここまで手順を要約すると以下のようになります。
1.分析対象の特徴となる属性をいくつか挙げる。
2.それぞれの属性で似ているデータをざっくり集める。
3.集めたデータ群のうち、一番よさそうなものを選択する。

 関係が得意なmokurenさん、いかがでしょうか?
posted by koppe at 12:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 6.関係とは何か | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月04日

類推の4つの判断パターン

 Koppeさん、コーヒーブレークありがとうございます。続きを進めますね。

このように考えてみると、類推のレベルと言葉の関係が見えてきますね。  
  名詞 → 独立した物事の属性
  動詞 → 独立した物事間の関係

ここまで来ると、形容詞、副詞の位置づけも考えたくなってきます。おやおや、MECEじゃないですか。代表的な4大品詞での分解になってきました。

 形容詞は名詞を修飾しています。言い換えると、名詞の示す領域を狭めよりその意味を鮮明化します。また、独立した物事の性質を示しています。性質はとりもなおさずその物事の属性を示しています。
  形容詞 → 独立した物事の属性

とすると、「名詞 → 独立した物事の属性」と重複してしまいますね。おやおや、MECEでいうところのダブリが出てきましたね。そこで、名詞の位置づけを再検討してみましょう。

今までの考え方を文の構造に当てはめると、名詞が複数あった場合、それらの名詞を関係付けるのが動詞であると考えられます。そうすると、名詞は文の構成要素であると考えられます。動詞はそれらの構成要素を関係づけていることになります。この考え方で、もう一度整理しなおすと、
  名詞  → 独立した物事の要素
  形容詞 → 独立した物事の属性
  動詞  → 独立した物事間の関係

となります。そして、副詞ですが、副詞は動詞を修飾するのですから、関係の属性となるのでしょうか?
  名詞  → 独立した物事の要素
  形容詞 → 独立した物事の属性
  動詞  → 独立した物事間の関係
  副詞  → 独立した物事間の関係の属性

となります。しかし、形容詞と副詞の位置関係が少し合いませんね。そこで、次のように解釈してみたらいかがでしょうか?
  名詞  → 「独立した物事自体やその要素」
  形容詞 → 「独立した物事自体やその要素」の属性
  動詞  → 「独立した物事間の関係」
  副詞  → 「独立した物事間の関係」の属性

これで、なんだかすっきりしてきましたね。この仮説を認めるとすると、類推のときに似ていると判断するフレームワークは
  ・それ自体やその要素が似ている
  ・それ自体やその要素の属性が似ている
  ・関係が似ている
  ・関係の属性が似ている

になると考えられます。しかし、「それ自体が似ている」というのは、似ている判断の結果そのものなので、それを除外すると
  ・要素が似ている
  ・それ自体やその要素の属性が似ている
  ・関係が似ている
  ・関係の属性が似ている

の4つのパターンがあると考えられるのではないでしょうか?


注)上記の名詞・形容詞・副詞は、名詞・名詞句・名詞節を名詞、形容詞・形容詞句・形容詞節を形容詞、副詞・副詞句・副詞節を副詞と定義して文中で使用しています。
posted by mokuren at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 5.認知言語学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2枚の写真

 「状態」と「動作」ですか。その表現を読んで、あるイメージがわきました。そのイメージとは、「状態」は1枚の写真に写っている2つのものの関係をあらわしている、「動作」は、時間をおいて連写した2枚の写真の間にある関係をあらわしているというイメージです。

 たとえば、「因果関係」の場合は、「結果」が今の写真だとすれば、「原因」は過去の写真、その2枚の写真の間に「原因→結果」という関係がある。あるいは、「目的と手段の関係」の場合は、「手段」が今の写真だとすれば、「目的」はより未来の写真、その2枚の写真の間に「手段→目的」という関係がある。2枚の写真の間にある時間を意識することで、「動作」系の関係は、より正確に扱えるようになるかもしれませんね。
posted by koppe at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 5.認知言語学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

関係の分類

 koppeさん、私も概ねその解釈で問題ないと思います。ところで、太郎さんと次郎さんの類似の引用ですが、そこで書かれていることを元に「関係」を一度紐解いてみたいと思います。

 まず、文中の登場人物の太郎・次郎の類似性より「撫でた」が共通であるという類似性のほうが高く認識されるとあります。これは、「太郎・次郎」という登場人物が該当文の属性として存在し、属性の類似性で当たる。また、「撫でた」は登場人物間の関係を表し、関係の類似性に当たる。ということが原因であると説明されています。
 これを「太郎・次郎」を名詞、「撫でた」を動詞と見ると、文において、名詞はその属性を、動詞はその関係を表すと言い換えられます。ここで、「関係」=「動詞」という概念を構築することができます。もし、そうだとすれば、「関係」の種類は大きく分けて2種類あるといえるのではないでしょうか? 
それは、状態と動作です。動詞の用法にたいするこの状態と動作の違いは高校英語で学ばれたことだと思います。動詞の分類の仕方にはいろいろありますが、英語では、同じ動詞であっても、状態か動作かでその文の構造や日本語に訳したときの意味が異なってきたと思います。それほど大きな分類なのだと思います。したがって、この動詞にとって大きな分類である状態と動作を「関係」そのものの分類に当てはめてみたいと思います。

 まず、そもそもの「関係」の意味を私なりに定義してみます。関係とは

「人間の意識の時空間の中において、独立した物事が複数存在するときのそれらの間の相対的な位置づけを表している。」

とします。この解釈にあまり異存はないと思います(少し強引過ぎるでしょうか?)。

 そこで、この定義に「状態」を当てはめて見ます。すると、いろいろ言葉が出てきますね。
   前後、上下、左右、遠近、内外、天地、表裏 ・・・・・など
対概念の言葉として続々と出てきます。そのうちのかなりの言葉の後に関係と言葉をつけることができますね。「関係」という言葉を後に付けて違和感がるか否かの違いはその言葉の発生頻度の違いに比例しているように思われます。
 次に、この定義を「動作」に当てはめてみます。すると、時間の経過を伴いながら、「変化前」と「変化後」が必ず存在することが分かります。この変化は、対象となる物事の間で片方向に作用するものもあれば、双方向に作用するものもあります。
 たとえば、親子関係。これは「産む」という動作の結果の関係を表しています。最初に子と無があり、子が子を産むことにより、子は親となり無が子になります。したがって双方向の関係となります。また、片方向の代表例が因果関係になると思います。これは論じるまでもありませんね。
posted by mokuren at 01:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 5.認知言語学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月03日

たとえば因果関係

 mokurenさん解説ありがとうございました。とりあえず、こんな風に理解しました。間違っていたら指摘してください。

以前、関係を以下のように表現しました。
(対象A)[a]-<関係X>-[b](対象B)
この関係が別の対象Cと対象Dの間で成り立っているとします。
(対象C)[a]-<関係X>-[b](対象D)

「対象が関わる関係の類似性」とは、
この2つの例で左右にある「(対象?)」の部分ではなく、「[a]-<関係X>-[b]」の部分、つまり対象の間をつなぐルールのようなものが類似しているということを言ってるんですね。

 ところで、引用文の中に「対象が関わる関係の類似性」が類推を促進するという記述がありますが、これは、左右いずれかの対象が欠落していても、ルールを当てはめることにより、欠落している対象を見つけ出すことができるからなんでしょうか?

 たとえば、問題分析をするときは、問題点を列挙したあとで、問題Aの原因はX、問題Bの原因はYというようにそれぞれの問題に対して因果関係でつながる原因を挙げていきます。挙がった原因に対して、さらにXの原因はx、Yの原因はyというように原因を挙げていき、真の原因を見つけ出します。分析の結果は通常Why ツリーにまとめますが、ツリー上でつながっているノード同士は、すべて因果関係という関係でつながります。これは引用文の説明に当てはめれば、因果関係というスキーマを適用して類推する例ではないかとおもったのですが、どうなんでしょう?




posted by koppe at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 5.認知言語学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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